「生命予後にかかわる緊急性の高い疾患の所見がある画像」
STAT画像とは、「生命予後にかかわる緊急性の高い疾患の所見がある画像」のことです。この画像に写っている異常が受診者の命に関わる可能性が高く、一刻も早い診断と治療が必要な状況を示唆しています。
具体的には、MRIやCTなどの画像検査で得られた画像の中に、脳出血や大動脈解離など、すぐに治療が必要な病気が疑われるような所見が見つかった場合、その画像をSTAT画像と呼びます。
STAT画像を見つけた場合、ただちに医師に報告することが求められます。これは、受診者の生命を救うために時間との勝負となるためです。
STAT画像を見つけた時の流れは、一般的に以下のようになります。
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画像の確認: 診療放射線技師が画像を丁寧に確認し、異常な所見を発見します。
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読影医への報告: 医師に速やかに報告し、異常な所見について説明します。
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読影医の判断: 医師は報告内容を基に、緊急性の判断を行い、必要な検査や治療を決定します。
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患者の治療: 受診者は必要に応じて速やかに治療へと移行します。
STAT画像の報告システムは、受診者の生命予後を大きく左右する可能性があります。
STAT画像の有用性は以下の点が挙げられます。
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早期診断: 緊急性の高い疾患を早期に発見し、治療を開始することができます。
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治療効果の向上: 早期治療により、治療効果が向上し、受診者の予後が改善される可能性が高まります。
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医療事故の防止: 緊急性の高い疾患を見逃すことによる医療事故を防ぐことができます。
近年、診療放射線技師によるSTAT画像報告が注目されているのは、以下の理由からです。
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医療の質の向上: 受診者のために、より迅速かつ適切な医療を提供できるようになります。
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医療の効率化: 検査から診断、治療までの時間を短縮し、医療の効率化に繋がります。
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診療放射線技師の役割拡大: 診療放射線技師の役割が拡大しより積極的に貢献できるようになります。
STAT画像は、受診者の命を救う可能性を秘めた重要な画像です。
当クリニックでは、STAT画像の早期発見と報告に力を入れることで、受診者の安全確保に努めています